Translate

このブログを検索

2016年11月6日日曜日

TDWの事故について、アートイベント運営側の立場から考えること。

規模は違えど、過去に不特定多数の来場者を招くアート・デザインのイベントを運営側のひとりとして参加していた。

当時からTDWは存在していて、経営的な面でも複数の企業が出展するコマーシャルイベントとして成立している面で尊敬していた。
そのTokyo Designers Weekで今日、想像を越えた事故が起きた。

それはその状況を想像するに、とても悲しい事故だった。

あのTDWで、なぜこんな事故が起きてしまったのか。秋のデザインイベントとして単独で巨大化するコマーシャルイベントの場として、運営管理に慢性化していたタイマンがあったと責められても仕方ないのではないだろうか。

入場料も安くは無いが、出展料も安くはない。だからこそ、そうした企業側が入るブースエリアや、知名度の高いアーティストのライブなどの場の対応に主要なスタッフが割かれ、疎かになった隙間に起きてしまったのでは無いかと推測してしまう。

イベントの花形として、やはり宣伝力や広報力が強くメディア露出の多い企画に対して、多くの注意を払うのは自然な流れだとは思う。一般的な企画よりも、多くの危機予測を行いシミュレーションしているはず。そして多くの対応を準備しているだろう。
多額の出展料を出し、スポンサーとしてお金を払い、有名アーティストがライブを行う会場として、少しでも危険性のある環境に客を入れることを納得するはずがない。

では、事故が起きた学生達の野外エリアはどうだろうか?
TDWの関係者としては多くの著名人が名を連ねるが、実際現場の仕切りや運営・責任体制は疎かになっていなかっただろうか?

現在TDWのトップページから様々なリンクを外しまくったサイトや、明日の開催中止を発信するNEWSがダブって上がっていたり。多くの混乱が見える。
この規模のイベントにして、今回予期しない事が起きたのだと分かる。ただ、全てを隠してしまう様な対応は印象として良くはない。

結果的にTDWの事故は「事前に防ぐことが出来たのでは?」と思われる意見も多い。起きてしまった事に対して云々というよりも、そうであるならば運営者としてどういう判断をし、危険や事故予防に対する指摘はできなかったのだろうか。

今回のTDWでの事故は運営者サイドの責任は大きい。



もう最後の開催から6年が経つけれども、自分たちのイベントについて振り返れば、もちろん同じように事故が起きうる可能性は持ち合わせていた。
不特定多数を招くイベントを行う立場であれば、規模の大小に関わらず同じリスクを持ち合わせているとも言える。

大切なのはそれをどれだけ減らし、事故を未然に防ぐことが出来るか?だ。

僕らのイベントでは、多い時で100箇所を超える空きビルや空き部屋を会場にしていた。その中には大手不動産会社所有の物件もあり、そこで使用の条件として出される内容がとてもハードルが高いものだった。
しかし、これが僕らが安全に対する意識を高めるキッカケにもなっていた。

例えば「空間演出に使う素材は難燃性・防火性処理を施したモノであること」など。
この約束の為に基準を満たす素材を用意し会場の遮光や、映像の為のスクリーンを設営した。空間演出の担当者は管轄の消防とも打ち合わせを重ねていたのを知っている。

事故や火事などへの意識は、貸主からの意識として当然高く、各会場の消火器などのチェックなどもあり今でも頭に入っている。電気系統の配線やヒューズの有無なども覚えている会場もある。
もちろん完璧では無い部分もあった。その場合は来場者の有無に関わらず優先してスタッフの人数を増やし人力で対応するしかなかったけれど…。

イベントに対する保険に入ることで、保険会社の窓口となって頂いた方と何度もシュミレーションを行い、起こりうる想定に対して事前対策を整えることもできた。ライブなどを行う場では、安全な避難経路を一緒に考えて誘導のアイデアなども作ってくれた。
色々と関わって頂いた関係者がいてこそ、イベントの素人集団ながら強い体勢が組めたと思う。

結果的に大きな事故は無かったものの、それでも無事に一日一日が過ぎる毎に、運営者全員に報告する一日のメールには緊張感があったことを思い出した。

今回のTDWの事故。本当に、本当に悲しくて、悔しくて、辛い事故でした。



追記[11.07 00:24]
今回TDWでは事故後も会場内にインフォメーションが無く、運営が続けられたことが報告として上がってきました。結局現場とイベントの責任者への連絡系統がつながっていない事が露出してしまったカタチですね。
モノゴトを判断し動かせる人間が現場に居ない。そして、席をたまたま外していたとしても、数時間は連絡が付かない状況だった。その間誰も判断がつかなかった結果でしかない。

そして未だに責任者からのコメントが掲載されていないのは疑問です。「状況が分かり次第報告を行う」というコメントだけでも上げるべきです。
事務局が全く機能していない。

人気の投稿

Google+ Followers