ベーシックインカムについては賛成派なのだけど、正反対の考え方も良いなと思った。
昨日老舗の中華料理店へ入ったのだけど、そこで80前後と思われる女性が楽しそうに給仕していて、いきいきと働く姿も良いなと思った。本人が望むなら、いつまでも働けるスタイルも良い。
もちろんベーシック・インカムと同居出来ると思うけれど、「ある程度貯金して、老後に備えて〜」とか考えるよりも、必要なだけ賃金を得つつも自分が活き活きとした時間を過ごすという、生きるのに大切な時間の使い方がありそうだな。
自分の親も見ていてそうだけれども、サラリーマンとして家と会社を行き来して、閉じた場で過ごした後の生活は戸惑いも多そう。ちょっとした浦島状態なのでは?
自分の目の前の時間に集中し、一生懸命働いた後に家での隠居生活を迎えると、妻も歳を重ね、子どもたちも大人になっていたと。
父へは尊敬と感謝の気持ちしかないけれど、だからこそ自分の時間をもう少し大切に生きて欲しいと思ったりもする。出来ることがあれば、子供の立場ながらに応援もしたい。
ただ、仕事を終えて隠居生活を迎えた瞬間に、一気に老けこんだのも事実。やっぱり緊張感の糸が切れたのかもしれないな。
そう考えると、働き続けることが生きがいという人は、生涯働き続ける事が出来る環境こそ素晴らしいのでは?と感じる。
ベーシックインカムとの同居を考えるなら、それこそ自分を活かす人間が社会に進出出来る可能性もあるかもしれないね。
それこそ給料を気にする必要も無いわけで、本当の意味で仕事に集中することが出来るのかもしれない。
仕事のノイズの一つに収入額ってある様な気がする。他者との比較もしやすいし、労働時間に対する金額も見えやすい。ベーシックインカムにより、プラスアルファ分の給料と思えば、固定金額が確保できているだけにノイズに振り回されにくいのでは?とか。
何より、昨日の中華屋さんは、その女性のペースで動いていたし空気が良かった。お客さんもそれぞれ自分で出来ることは自分で動いたりして、その感じも良かった。
「死ぬまで働かせる気かよ」という意見は、仕事に面白さを見いだせてないからであって、誰もに当てはまる意見では無い。自分が心地よい環境をつくれないからと、他者へぶつける意見ではない。
自分が心地よいと思う環境、活き活きと過ごせる環境は、出来る限り長く保証されてほしい。年金が期待出来ない今となっては、目指す社会はそこだと思う。
だとしたら、自分が一生続けられる役割を見出すことが、人生を充実させる大切なことなのかもしれない。
社会に文句を並べる前に、自らの立ち位置を整えることが求められている。
20160718
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