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20160718

化石となったCDメディアを売る方法と買う心理

数週間ぶりにテレビをつけたら、一般人の家を訪れるという番組がやってた。出てきた1人がなかなか複雑な背景を持った人だったのだけど、興味持ったのはその人ではなく、その人が夢中になっているという「AKB48」のことだった。

新しいアルバムを複数枚買ったという。理由は収録されている曲がそれぞれ違うという。ジャケットの違いもあるだろうし、コレクション的にという理由もあるだろうけれど。

音楽をCDで買うことが当たり前でなくなったのはいつからだろう。少なくとも10年前はiTunesで買うことを否定していたので、まだ僕の中では浅いと思う。
iTunesに限らずだけれども、ネット経由で音楽をDL購入する行為で一番大きな変化は「一曲だけ買うことが出来る」ってことだったと思う。

ファンであれば新しい曲やアレンジバージョンを含めてアルバムを全て購入するだろうけれど、CMやドラマ、映画の主題歌として「いいなこの曲。欲しいな」って人には1曲だけ買えるのはとてもありがたい。
それによるハードルも下がるから、購入が気軽な分、売上は上がっているのではないかな?と思うこともある。


アルバムはそれ自体が作品だった


2000年頃に居候状態でお世話になっていたミュージシャン。新しいアルバムを作る時に「曲と曲の間の余韻。無音の時間さえも考えてアルバムを作っているのに、iTunesに読み込むとバラバラにされる上に変なフェードで繋がれてしまう。なんなんだこれ。」って怒ってたけれど、「これからはバラバラに1曲毎に成立する作品作りが必要なんだな」と切り替えもすごかった。

アルバムって一枚のCD自体が一本の作品だったのが、パソコンに取り込んでから聞くというスタイルによって、バラバラにシャッフルされた上に他のアーティストとミックスされて聞くことになったり。
それまではカセットやMDに編集しないかぎりは起きなかった現象が、無意識にPCが行ってしまう。これは防げないから、それに対応する曲作りを。という展開。


CDは化石だったことを思い知らされた


一方でこんな話。
義姉がとある大学施設内で招待されて作品作りをしていた時に、現場を見学に来ていた学生がCDウォークマンを指して「これ何ですか?」と。
諸々を説明すると「PC要らずでCD聞けるんですね!便利」という反応だったと。Twitter内でもネタになるこんな話も、対象が既に大学生ということと、本当に身近で起きたことに驚いた。


コレクションとして成立するのは物理的存在


CDが一般的で無い時代、もはや古い化石のジャンルへと片足踏み込んだメディアが、コレクションとして1人が複数枚購入する。AKB48ファン。
もちろん握手券やら投票券やらの話もあるのだろうけれど、それも含めてアナログって強いなって感じたりもした。

物理的に手にできるモノが、ファンとしてはありがたいのかもしれない。そういう「触感」までも愛しくなるのがファン心理と考えることも出来るかもしれないね。

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